二人目不妊とは?原因・検査・治療法を不妊治療専門医が解説

一人目は授かったのに、二人目がなかなかできない――。「二人目不妊」に悩むご夫婦は近年増加しています。一人目の妊娠・出産を経験しているだけに、「なぜ今回は妊娠しないのだろう」と不安や焦りを感じる方も少なくありません。この記事では、二人目不妊の定義や原因、いつ受診すべきかの目安、検査から治療の流れまで、生殖医療専門医が詳しく解説します。

この記事でわかること

  • 二人目不妊(続発性不妊)の定義と増加の背景
  • 一人目の妊娠との違い(加齢・ホルモン・生活環境の変化)
  • 主な原因と、いつ受診すべきかの目安
  • 当院での検査・治療の流れと強み

目次

二人目不妊の定義と現状

二人目不妊は医学的には「続発性不妊(ぞくはつせいふにん)」と呼ばれます。一人目のお子さんを妊娠・出産した経験があるにもかかわらず、二人目を望んでいるのに一定期間(一般的に1年以上)妊娠しない状態を指します。

晩婚化・晩産化が進む日本では、一人目の出産年齢が上がるにつれて二人目を考える年齢も高くなり、結果として二人目不妊に悩むご夫婦が増加しています。厚生労働省の統計によると、第1子の平均出産年齢は30歳を超えており、二人目を考える頃には35歳を超えているケースも珍しくありません。

当院でも、二人目不妊のご相談は年々増えています。一人目を自然妊娠で授かった方が二人目で不妊治療を始めるケースも多く、体外受精の採卵572件・胚移植518件(2025年実績)のうち、二人目以降のお子さんを望む方の割合は決して少なくありません。

一人目の妊娠との違い

一人目を問題なく妊娠・出産できた方は「二人目も大丈夫だろう」と思いがちですが、妊娠を取り巻く環境は一人目の時と大きく異なっています。

最も大きな変化は「年齢」です。一人目の出産から2〜3年が経過するだけで、卵巣の予備能(残っている卵子の数と質)は着実に低下します。特に35歳を境に卵子の質は大きく変化し、妊娠率の低下や流産率の上昇につながります。

また、一人目の妊娠・出産・育児を経ることでホルモンバランスが変化したり、育児の疲労やストレスが蓄積したりすることも、二人目の妊娠に影響を与えます。「一人目は自然にできたのに」というお気持ちはよく理解できますが、一人目の時とは身体の状態が変わっている可能性があることを知っておくことが大切です。

二人目不妊の主な原因

二人目不妊の原因は一つではなく、複数の要因が重なっていることが多くあります。ここでは代表的な原因をご紹介します。

加齢による卵巣機能の低下

女性の卵巣に蓄えられている卵子の数は生まれた時から決まっており、年齢とともに減少していきます。AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査で卵巣予備能を調べることができますが、一人目の出産から数年が経過しただけでもAMH値が大きく低下していることがあります。

当院の2025年の体外受精実績では、30〜39歳の臨床妊娠率は55.6%であるのに対し、40〜42歳では37.5%、43歳以上では17.9%と、年齢による影響が顕著に表れています。一人目の出産年齢が高いほど、二人目を検討する際に時間的な制約が大きくなることを意識しておく必要があります。

55.6%
30〜39歳
臨床妊娠率
37.5%
40〜42歳
臨床妊娠率
51.7%
全年齢平均
臨床妊娠率

※当院2025年 体外受精実績(臨床妊娠率=子宮内に胎嚢を認めた割合)

帝王切開後の子宮の状態

一人目を帝王切開で出産された方は、切開部位の瘢痕(はんこん)が子宮の形態に影響を与えることがあります。帝王切開瘢痕部症候群(シーザリアン・ニッチ)と呼ばれる状態では、子宮の瘢痕部分にくぼみができ、そこに経血や分泌液がたまることで着床を妨げたり、月経異常を引き起こしたりすることがあります。

帝王切開後の方が二人目を望む場合は、超音波検査などで子宮の状態を確認してから治療方針を検討することが重要です。

ホルモンバランスの変化

出産後の授乳中はプロラクチンというホルモンが分泌され、排卵が抑制されます。授乳をやめた後もプロラクチン値が高いまま推移し、排卵障害が続くケースがあります。また、育児のストレスや睡眠不足がホルモン分泌に影響を与え、月経周期の乱れにつながることもあります。

さらに、出産後の体重変動(産後太り・過度なダイエット)も排卵に影響することがあり、適切な体重管理が妊娠しやすい身体づくりの基本となります。

男性側の変化

不妊の原因は女性側だけでなく、約半数は男性側にもあるとされています。一人目の時は問題がなかった男性の精液所見が、加齢やストレス、生活習慣の変化によって悪化している場合があります。二人目不妊の検査では、パートナーの精液検査も改めて行うことが大切です。

二人目がなかなか授からないとお悩みの方へ

当院では託児サービスもご用意しています。お子さま連れでの受診も可能ですので、お気軽にご相談ください。

いつ受診すべきか

日本産科婦人科学会の定義では、不妊とは「避妊をせずに通常の夫婦生活を送っているにもかかわらず、1年以上妊娠しない状態」とされています。ただし、年齢や既往歴によって受診の目安は異なります。

  • 35歳未満の方:避妊をやめて1年が経過しても妊娠しない場合
  • 35歳以上の方:6ヶ月を目安に早めの受診をおすすめします
  • 一人目を不妊治療で授かった方:二人目を考え始めた時点でご相談ください
  • 月経不順がある方:早めに排卵の有無を確認しましょう

当院での治療の流れ

二人目不妊で当院を受診される場合、以下の流れで検査・治療を進めていきます。

Step 1:初診・問診

一人目の妊娠・出産の経緯、現在の月経周期、これまでの治療歴などを詳しくお伺いします。一人目の情報は治療方針を立てるうえで重要な手がかりになります。

Step 2:基本検査

ホルモン検査(AMH含む)、超音波検査、卵管造影検査、精液検査など、不妊原因の特定に必要な検査を行います。一人目の時と身体の状態が変わっている可能性があるため、基本検査は改めてしっかり行います。

Step 3:治療方針の決定

検査結果と年齢、ご夫婦の希望を踏まえて最適な治療法を一緒に考えます。タイミング法から始める場合もあれば、年齢や検査結果によっては人工授精や体外受精をおすすめすることもあります。

Step 4:治療開始〜妊娠〜出産

治療の経過を見ながら、必要に応じて治療のステップアップを検討します。当院は不妊治療から妊娠管理、出産まで同じ施設で一貫して対応できるため、不妊治療で妊娠された後も安心して出産までお任せいただけます。

操レディスホスピタルの強み

二人目不妊の治療において、当院が選ばれる理由は「不妊治療から出産まで、すべてを同じ場所で」という安心感にあります。

一般的なクリニックでは不妊治療で妊娠した後、出産のための病院を新たに探す必要がありますが、当院では生殖医療専門医による不妊治療と、年間863件(2024年実績)の分娩実績を持つ産科が同じ施設にあります。治療中の経過がそのまま妊娠管理に引き継がれるため、患者さんの負担が少なく、一人ひとりに最適なケアを提供できます。

また、二人目不妊の治療では上のお子さんの預け先が課題になりますが、当院では託児サービスをご用意しており、お子さま連れでの通院が可能です。育児と治療の両立をサポートする体制を整えています。

よくある質問

二人目不妊とはどのような状態ですか?

二人目不妊(続発性不妊)とは、一人目のお子さんを自然妊娠または不妊治療で出産した後、二人目を望んでいるにもかかわらず一定期間妊娠しない状態を指します。一般的には避妊をせずに夫婦生活を送って1年以上妊娠しない場合に不妊と定義されます。

二人目不妊の主な原因は何ですか?

主な原因には加齢による卵巣機能の低下(卵子の質・数の低下)、一人目の妊娠・出産によるホルモンバランスの変化、帝王切開後の子宮瘢痕の影響、授乳によるホルモンへの影響、生活環境やストレスの変化などがあります。男性側の精液所見の変化も原因となることがあります。

二人目不妊はいつ受診すべきですか?

35歳未満の方は避妊をやめてから1年、35歳以上の方は6ヶ月を目安に受診をおすすめしています。年齢が上がるほど卵巣機能は低下するため、早めの受診が大切です。一人目を不妊治療で授かった方は、二人目を考え始めた時点で早めにご相談ください。

一人目が自然妊娠だったのに二人目ができないのはなぜですか?

一人目を自然妊娠した方でも、一人目の出産からの時間経過による加齢の影響、出産・育児によるホルモンバランスの変化、体重変動やストレスなどの生活環境の変化により、二人目の妊娠が難しくなることがあります。年齢による卵巣機能の変化が最も大きな要因です。

二人目不妊の治療は上の子を連れて通院できますか?

当院では託児サービスをご用意しており、お子さま連れでの通院が可能です。上のお子さまを預けて安心して診察・治療を受けていただけます。育児と治療の両立にお悩みの方もお気軽にご相談ください。

松原 寛和 医師

監修

松原 寛和

生殖医療統括部長|医学博士、日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本生殖医学会 生殖医療専門医、母体保護法指定医

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